RSウイルスが急に騒がれはじめましたが、一体どんなウイルスなのでしょう?
RSウイルスの正式な名称はRespiratory syncytial virus と言います。
風邪症状を引き起こすウイルスで、世界中に存在します。
実は風邪症状を引き起こすウイルスは何百種類と存在しますが、その中でもRSウイルスは、免疫が十分に機能せず何度も感染してしまうウイルスなのです。
とりわけ赤ちゃんがRSウイルスに感染すると危険な状態になる場合があります。
その理由もこれから解説していきます。
RSウイルスの代表的な症状は?
一般的な風邪の症状を伴います。
発熱、鼻水、喉の痛みや腫れが代表的なものですが、重症化すると気管支炎や肺炎、喘鳴という症状が見られることも稀ではありません。
とくに乳幼児や高齢者が免疫力が低い状態の時に感染すると、場合によっては呼吸困難、発作といった重篤な症状に発展するケースもありますので油断は禁物です。
本来、お母さんの母体から受け継いだ免疫機能が活きているはずの新生児が、このRSウイルスに感染し風邪の症状が出ることがあります。
先程述べたようにRSウイルスは抗体を十分に身体の中で作りにくい為、免疫で守られているはずの新生児でさえ感染すると重症化してしまう事があるのです。
RSウイルスの感染経路と予防方法は?
主には飛沫感染です。
感染した人のクシャミや咳による空気中へ拡散されたウイルスを吸い込むことで鼻や喉の粘膜に付着したRSウイルスが感染を引き起こすと言うのが多いです。
外部と接触したら、こまめにうがいや手洗いすることがやはり大事です。
マスクをするだけで、感染のリスクを大きく軽減できます。
風邪を引いてからマスクをするのではなく、風邪をひかない為のマスクをするべきですね。
RSウイルスに乳幼児が感染した場合、厄介なことに身体の免疫機能と体力の回復を待つしかありません。
また、感染症のため入院を受け入れてくれないケースもあります。
日頃からの予防が大事です。
RSウイルスの予防接種はあるの?
残念ながらウイルスに対するワクチンはありません。
しかし、予防のための注射による抗体接種があります。
ワクチンではないので、感染したときに症状の重篤化を避けるためのものです。
注射では、シナジスと言う抗体を注射で接種します。
しかし、保険の適用は一部のみ。
早産や、呼吸器系疾患保持者、ダウン症など幾つか条件が存在します。
非対象の場合は実費となります。
月に一度の予防接種で重篤化を避けやすいというものです。
秋から冬にかけて空気も乾燥しウイルスの活動が活発になる季節。
特に赤ちゃんが生まれたばかりのご家庭は、RSウイルスを赤ちゃんに晒さないように周囲の大人が十分に気をつけましょう!